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交換留学プログラム

 

韓国留学

 私は韓国の成均館大学に一年間の交換留学をした。韓国に行く前は自分なりに一生懸命単語を覚えたり、韓国人の友達に韓国語を教えてもらったりしていたのだが、自分が予想していたよりも自分の語学力は乏しいものであった。初めの一ヶ月間はスーパーで買い物をすることさえ怖かった。ハングルは読めるのだが、単語が不十分すぎるのに加え、相手の話す速度が速すぎて全くついていけなかった。一人で買い物をすることが本当に怖かった。しかし、岡山大学から派遣された私を含め五人のメンバーがとても仲がよく、この友達のおかげで留学生活を楽しく過ごすことができたと思う。また、留学に行く前に三週間プログラムで岡山大学に派遣されていた成均館大学の学生も私たちが韓国に来たことを心から歓迎してくれ、まだ不慣れな私たちをいろいろなところへ連れて行ってくれた。

 私たちは語学堂に通いながら、大学の授業を受けていたのだが、本当に今思い返しても毎日が忙しく、大変だった。語学堂は毎日朝の九時から始まり、それが月曜から金曜まで続いた。それに加え、大学の授業を前期は週に三回ほど受けていたので、日本にいた時とは比にならないくらい忙しい日々が続いた。慣れない環境や食生活のせいで一回大きく体調を崩したりもしたが、最後までやりきったことは私にとって自信になった。語学堂の授業は宿題も、定期考査もあり、大変なときもあったが、おかげで交友関係が広がった。語学堂の学生はほとんどが日本人であったが、年齢層もバラバラであり、日本人だけをとっても貴重な出会いであったと思う。私はタイ、中国、台湾の学生と特に親しくなったのだが、その子たちと習いたての韓国語で会話するのはとても楽しかった。もちろんつたない韓国語でお互いがコミュニケーションをとろうとするため、うまく伝えられなかったり、相手の言いたいことを汲み取れなくて、もどかしいという気持ちもたくさん感じたが、相手と韓国語を通して、意思疎通をはかることが私には不思議であると同時に、自分の努力をダイレクトに感じることができて本当に楽しかった。

 韓国での生活は自由で私に合っていたと思う。友達と遊びに行くとなると、ご飯を食べて、カフェでおしゃべりをするというのが定番のコースだった。日本と比べて非常に便利だと思ったのは、交通費が安いことだ。片道100円ほどでソウル市内であればたいていどこでも行けてしまう。お店も遅くまで開いており、地下鉄やバスも遅くまで運行しているため、どんなに遅くまで遊んでもたいてい終電には乗れた。私が留学をして、韓国人に感じたイメージはとても情が厚いということだ。親しみやすいというか、私が外国人だと分かったとしても、韓国語を貫いて話しかけてくれることが個人的に嬉しかった。よく行くお店のおじさんやおばさんは、私がお店に行くと歓迎してくれて、ジュースやおかずを無料でサービスしてくれたりした。韓国人は本当に人見知りがないのかと思うくらい、よく話しかけてくる。会話をした後に私が日本人だと分かると、「韓国語がお上手ですね」と声をかけてくれたりする。仮にお世辞だったとしても、韓国語を勉強しに留学した私にとっては非常に嬉しいことであり、活力になった。毎日何かが起こり、誰かと出会い、予想外の出来事に遭遇したりと、とても刺激的で充実していた。韓国に留学して、一番よかったことは人との出会いだといえる。正直、留学当初は韓国人の友達をたくさん作り、充実した一年を過ごすんだと意気込んで留学したのだが、ふたを開けてみたら、もちろん韓国人の友達もたくさんできたのだが、それと同じくらい、他の国から留学に来ている外国人の友達が増えた。印象的な出来事があった。私が語学堂で出会った中国人の女の子なのだが、日本と中国の関係が悪化した時期に偶然日本と中国の話になったことがあった。中国が日本を批判するデモを起こしていた時期なのだが、その子が私に「あんなことをしている中国人が許せない。恥ずかしい。」と言ってきた。私は日中関係が悪化しているのは気にかけていたが、正直なところなぜあのような問題が起こったのか、さほど理解していなかった。韓国にいる私には関係のない問題だとたかをくくっていた。その矢先、中国人の友達からそのような言葉をかけられ、感動したというか素直に嬉しかった。日本の報道では中国を批判し、中国の報道では日本を批判するようなものばかりなのに、彼女は国という枠組みを抜け、わざわざそのような話を自発的にしてくれるというのが、すごいことでもあり、当時の私にはとても嬉しいことであった。日本が悪いとか中国が悪いとかそういうことではなく、彼女の言葉を聞いて、私ももっと世界に目を向けなければならないなと気付かされた。もっと関心をもってそのような問題に目を向け、原因、解決策、問題背景などを考えてみるだけでも違ってくるのではないかと思う。また、留学生活を通して英語の必要性も感じた。ここは韓国だから韓国語さえ勉強していたらいいと思い込んでいたのだが、思っていた以上に外国人が多かった。大学で英語だけの授業が開講されていたりするので、韓国語は全く習わず、英語だけで生活する外国人も多かった。交流会や、寮で見知りになった外国人と挨拶はするが、会話はできないというのがもどかしかった。もっと日本にいるときに英語を学んでおけばと後悔した瞬間だった。

 私の現在の目標は韓国語能力試験6級に合格することだ。継続して韓国語を勉強しながら英語の勉強にも力を入れていきたい。韓国で出会った韓国人、日本人、その他の国の人々とこれからも親交を深めていければいいと思う。一期一会というけれど、確かにそうかもしれない。韓国で出会った日本人の友達とは日本に帰国してしまったため、めったに会う機会は作れないだろう。もしかしたらこの先一生会うことはないかもしれない。日本にいた頃は周りの友達はみんな自分と似たり寄ったりの年だったり、同じ学部の友達だったりしたのだが、韓国にいた頃は、下は高校生から上は私より10歳くらい上の友達もできた。周りの人たちに恵まれたからこそここまで充実した楽しい韓国生活を送ることができたのだと思う。

 成長したと感じる部分は、自分に少し余裕ができたことと、精神的に大人に近づいたこと、そしてやはり視野が広がったことだと思う。私はもともと積極的なほうではあると思うが、さらに行動力が身についたと思う。反対にここはもう少し直しておきたかったと思うのは、失敗を恐れる気持ちだ。やはり自分の母国語でない言葉での会話は、頭を全力で回転させ、全神経を集中させなければならない。発音も日本語にはない母音やパッチムという韓国語独特の発音もあるためそれらの発音が本当に難しかった。今もまだ完璧には習得できていない。そのため、頑張って話をしても伝わらないことや何度も聞き返されることがあった。そういう経験を積めば積むほどだんだんと臆病になっていく自分を感じた。一時期留学当初のような気持ちになり、韓国語での会話が怖くなったときがあった。それを友達に相談したのだが、すると、その子から「外国人なんだから伝わらなくて当たり前なんだよ。」と言われた。投げなりや言葉ではなく、外国人なんだからいつでも完璧に話そうとしなくていいと言われた。その友達は韓国人なのだが、日本語をまるで日本人のように話すことができる。その人に、「私が今のりほちゃんみたいに話すのを怖がってたら日本語は上達してないよ。間違えたって伝わるんだし、間違えたら直してもらえて、そこでちゃんと覚えることができるんだよ!」と言われた。本当にそのとおりだと思った。一年の留学を終えて、やはり私は話す力がまだまだ不足していると感じる。聞き取りは留学以前と比べると格段に伸びた。留学前は勉強なんてしなくてもただその国にいるだけで語学を習得できると考えていた。しかし、語学というのはそんなに甘いものではないし、奥が深かった。韓国語は日本語と同じ漢字を使った言葉や似たような単語も多いため、他の言語に比べれば日本人には学びやすい言語であろう。だが、努力なしでは習得できないと感じた。私自身日本にいた頃とは比べ物にならないほど、熱心に勉強した。用事のない日は図書館やカフェで勉強し、定期考査前も普段よりも一層勉強していたように思う。学べば学ぶほど難しくなる韓国語であるが、自分が勉強した分だけ結果が目に見えて現れるという点で私には似合っていた言語で合ったと思う。このようなすばらしい機会を与えてくださった岡山大学、成均館大学、先生方、出会った友達に感謝する。これからも韓国語の勉強を続けながら将来的には韓国と日本を行き来するような仕事に就けるように頑張りたい。

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