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私が感じた中国という国について

 まず最初に、中国での留学生活を通して自分が感じた一般的な中国人のものの考え方等について、日本人のそれと比較して述べたいと思います。

 一般的に日本人は周囲の目を気にして行動しますが、中国人は基本的に自分を基準として行動するように思われます。中国人については、よく「マナーが悪い・・・」などと言う声を耳にしますが、こちらで生活していると、確かに周りの人のことを考えずにバスや電車の中で大声でしゃべったり、行列に割り込んだりする人をよく見かけます。日本人の私にとって、このような行動は未だに非常に理解しがたいものですが、中国人にとっては特別なことではありません。もちろん中国人の中にもこれらの行動を良くないと考える人も多いのですが、「中国人は礼儀正しい!」と言われるまでには、まだかなりの時間がかかりそうです。また、日本人は自分の言動に対する他人の評価を気にし、自分の意見を率直に主張することが苦手ですが、中国人は自分の意見をはっきりと主張します。日本のサラリーマンには自分自身の生活や家庭を犠牲にしても仕事を優先させなければならない場面もあるようですが、中国人は仕事よりもまず第一に自分自身の生活を大事にします。このようなことは一見、中国人がまるで自己中心的であるようにも思えますが、決してそういうわけでもありません。日本人はなるべく何でも自分で解決して、周囲の人に迷惑をかけないようする傾向がある一方で、中国人は基本的に世話好きで、自分と親密な関係が有る無しに関わらず、誰に対しても親身になってお互いに助け合おうとする精神があります(私も留学期間中は毎日、彼らに助けられてばかりでした・・・)。

 礼儀に対する考え方自体も中国と日本では異なります。日本では「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるように、どんなに親しくなったとしても、超えてはならない一線・一定の遠慮がありますが、中国では親しくなればなるほど礼儀を気にせず、遠慮をする必要はない、という考え方があり、友達関係はまるで家族・兄弟であるかのような付き合い方をします。そして、中国人は大勢でごはんを食べたり、どこかに遊びにいったり、楽しくにぎやかなことが大好きです。友人同士で互いの友人等を紹介し合って、友人等の輪を広げていくだけでなく、その場で知り合った人ともすぐに打ち解け、楽しい時間を過ごすことが日本人以上に多いように思います。私が北京の友人宅に3日間滞在した時も、1日目は彼女の親戚の方々と一緒にバイキングに出かけ、2日目は遠方から北京に遊びにきた友人3人を自宅に招いて手料理を振る舞い、3日目は彼女の友人宅を訪問し大勢で夕飯を食べました。この3日間を通して、中国人は日常的に人と関わるのが好きで、日本人よりも人間関係が濃厚で、幅広い付き合い方をしていると感じました。

 これらの経験を通して、中国人とより良い関係を築くためには、やはり「郷に入っては郷に従え」の精神が大切であると感じました。具体的には過度な遠慮は避け、自分の考えをはっきり主張することが必要です。

 次に今後の中国人と日本人の関係に関して私が期待することについて述べたいと思います。

 この留学中に起きた日本の尖閣諸島国有化に対する中国での反日運動の高まりは私にとって衝撃的な出来事でした。私が住んでいた長春市でもデモが起き、9~11月中は中国の国旗や、『钓鱼岛是中国的领土!(尖閣諸島は我々中国の領土だ!)』と主張するポスターなどがあふれ、日本人立ち入り禁止の看板を掲げる店も少なくありませんでした。この時期、中国のメディアでは尖閣諸島問題について毎日のようにトップニュースで報じられ、また日中両国間には尖閣諸島問題だけでなく、戦争による歴史問題もいまだに多く残されていることから、国全体が反日一色で染まっていました。しかし、そんな中でも多くの中国人が、私を日本人であると知りながらも、暖かく親切に接してくれたことには、それまで中国人に対して持っていた「多くの中国人は日本人に対して拒否反応を示し、攻撃的である。」というイメージを覆すものでした。また同時に、民族主義をいたずらに煽る自国のメディアの報道だけを鵜呑みにし、互いの国に対して偏見しか持たない日本人や中国人が少なくないことにも心が痛みました。

 現在、日中関係は日中国交正常化40年間以来最悪に陥ったと言われていますが、日本の多くの人が「日本経済の発展は中国を抜きにしては語ることはできない・・・」と考えるように、中国にも「中国経済も日本無しでは成長できない・・・」と考える人や、急速な経済発展を遂げた現在でも「中国は日本から学ばないといけないことがまだまだ沢山ある・・・」と日本の長所を理解し、日本との関係改善を望む人が多く存在しています。両国がこのような共通利益を認識している以上、関係改善に向けて互いが歩み寄り、友好な関係を構築していくことは十分に可能であると思います。両国の関係が非常に悪化してきた今だからこそ、やはり今まで以上にもっと民間交流を盛んに行い、まずは一部の限られたグループからだけでも、両国民がお互いに持っている誤ったイメージ・誤解を払拭し、お互いに理解をし合っていき、そのグループの輪を少しずつでも広げていく。そんな長期的な視野に立った草の根の運動が大切であると思います。これからは中国の友人たちが私に接してくれたのと同じように、日本に来た中国人に接していきたいと思います。そして、私自身も親中派の1人として、微力ではありますが両国の関係改善に少しでも役に立ちたいと考えています。

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