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2014CA中韓留学体験ワークショップレポート

 「共通善」、私はこの言葉を中韓ワークショップに参加するまで聞いたことがなかった。共通善という言葉を聞いても、大抵どういう意味か想像することはできなかった。黄色い冊子を読んでみてもあまり理解はできなかった。

 船の中で先輩が、共通善とはお互いが妥協しあえる点である。と言った。正直何を言っているのだろう?と思った。「善」という漢字が使われているのに、妥協しあえる点?全く意味がつかめなくて、フェリーの揺れに揺られながら、少し不安になった記憶がある。船の中での記憶は、この共通善について考えたグループワーク、まだ初めて会った人ばかりでなんとなく居心地が悪かったこと、お風呂の床に髪の毛が散らばっていたこと、船が揺れて、船の時間が長くて、ネットが使えなくて、とりあえず普段の旅や日常では経験できないものばかりだった。

 

<学生交流>

 私がこの中韓ワークショップで最も記憶に残っているのが、学生交流だ。何だかんだ言いつつ、今まで私は国籍が違うからと自分で壁を作っていたということに気付かされた。国籍が違っても同じ話題でこんなにも盛り上がることができるということを今回知れた。彼女たちが日本語を学び、あそこまで堪能に日本語を話しているから余計そうだったのもあっただろうが、同じ話題で笑いあったり、恋愛話を相談しあったり、私が日本人の友達とする会話と何も変わらなかった。

 学科長の話には少しひっかかるところがあった。友好のためにとかを言っていたが、「日本が土下座をすれば許す」など、学科長が読み上げた文章が私的にはしっくりこないところが多くあった。やはり私は日本人だから、日本人側の目線で物事を見てしまうと気付いた。これは決して反省する点ではなく、私が日本人として生まれ、日本で19年間生きてきたからしょうがないことだと思う。本当に反省する点は、これだけのことを言われても日本人が中国人にしたどんな行為に対してこのように言っているのか、本当にこのようなことをしたのかについて、正しい知識を持っていないことだと思う。だから自信をもって反論も賛同もできないし、何がどういう風におかしいと言えないから、しっくりこないという風ににごすことしかできない。自分の無知さを痛感した。

 

<企業視察>

 私は、UNIQLOのズボンを作っている綺麗グループ青島工場に行った時、林さんが話の中で外国の人と関わるときは「日本と相手国のやり方をミックスする」とおっしゃったことが印象深い。その時はじめて、船の中で先輩が「共通善とはお互いが妥協しあえる点である」と言った意味がうっすらと理解できた気がした。日本人は日本の文化や環境、習慣の中で生まれ、育ってきた。それと同じように、中国人は中国の文化、環境、習慣の中で育ってきたし、韓国人は韓国の文化、環境、習慣の中で育ってきた。中国東洋大学の学科長が青島の交通状況を例に出して話してくれたが、青島の交通状況を見て日本の人たちは、マナーが悪いと思うかもしれないが、これが青島だと受け入れてくれたらうれしいとおっしゃっていた。自分の国の基準でその国のマナーやルールをはかるものではないと気付いた。受け入れるところは受け入れる。

 この中韓ワークショップに参加する前、中国に行くというと、親にも友達にも、中国人は反日感情もあるし怖そう。と言われたし、実際自分も同じように考えていた。しかし、私の触れ合った中国人は、食堂のおじさんもおばさんも、タクシーの運転手さんも学生も、茶芸体験をした時のおばさんもみんな優しかった。私はこの中韓ワークショップに参加する時の志望理由に、中国と韓国を、メディアを通してではなく自分の目で見てみたい。と書いた。自分の目で見てみた中国は、メディアで見ていた中国とも、自分が想像していた中国とも全く違っていた。英語が全く通じなくて、人に伝えるということがこんなにも難しいことなのかと思った。前期と後期で習った初級程度の中国語が通じてわくわくした。緑の野菜がものすっごくまずかった。食堂でおじさんたちがひまわりの種を分けてくれて、それが結構美味しかった。夜店で肉かと思って食べたらキノコみたいな味がした。他にもたくさんのことを自分の目で見て、鼻で匂って、舌であじわって経験した。これが、自分が実際に行って知った本当の中国だった。実際に経験することがこんなにも強烈に印象に残るとは思っていなかった。人生の中で1回は中国に行ったほうが良いと思った。

 

<博物館>

 韓国にいって最初の日に行った、博物館で従軍慰安婦の短いビデオが上映していた。この話が本当なら、これを日本人とか韓国人とかではなく、同じ女性という立場として考えてみると心に傷は計り知れたものではないなと思った。

 1度に2か国に行く、という経験をはじめてした。様々な国に行くことで様々な違いを見ることができると今回知った。青島では日本語や英語が全くと言って良いほど通じなかったのに、釜山ではむしろ店員さんから日本語ではなしかけてくれる。もちろん街並みも全く異なった。私がこれらの差を感じて思ったのは、このように国の差を知り、それによって自分の勝手な価値観で、その国と国の優劣をつけてはいけないということだ。確かに釜山のほうが、街並みが日本に似ていて、スッキリとしている。また、治安も良いし、食べ物も私の口に合った。逆に青島では、言語が全く通じない分、ジェスチャーや大学で習った簡単な中国語を駆使し、伝えようと必死になりそれが今思えばすごく良い経験になったし、言語学習に対する意識が高まった。また、普段日本の治安の良さの中でぬくぬく過ごしていたので、青島に来てもっと周りを警戒する意識をもてるようになった。このように青島からも釜山からも多くの学ぶことがあった。

 最初はこの中韓ワークショップに参加している人のほとんどが知らない人だったのに、最終的にすごく仲良くなれた。移動中にたまたま隣にいた人と普通に話したり、ただ仲良くなれただけではなく、すごく刺激をもらえた。企業訪問では、多くの人が様々な質問をしてしっかりとした目的をもってこの中韓ワークショップに参加しているのだなと感心した。遊ぶ時は遊ぶのに、しっかりと学ぶ時は学び多くのことを吸収していく人たちと一緒に参加できて本当に良かったと思った。これからも会いたい!

 1週間の中韓ワークショップを終え、私の中で、共通善とは「受け入れる」となった。妥協という言葉には少しネガティブなニュアンスが入る。妥協ではなく、ポジティブに相手国のことを受け入れる。しかし、譲れないところは譲れないと主張する。日本で閉じたまま生活していたらこんなこと学べなかった!とポジティブに好奇心をもって受け入れるくらいの心の広さと教養を得るために、これからも自分の五感を使って経験していきたい。

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