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2014 CA中韓ワークショップレポート

 私は今回、このワークショップに参加する前、韓国・中国にたいして一方的にたくさんの偏見を持っていました。その中でも、常に思っていたのが、両国は常に反日の姿勢を持っているということ。毎日、必ずと言っていいほど報道される3国間の関係。テレビや新聞からだけの情報で判断するなら、両国に対して良い印象を抱かないことは当たり前ですが、今回のワークショップに参加して思ったことは、今の日本人の1番の問題点は、それよりも、現地に行くという体験を全くせずにそういった印象を持ち、国同士の交流がますます薄れ嫌悪感だけが強まっていってしまうということでした。というのも、私自身が、このワークショップという経験がなければ、おそらく自らが中国・韓国という地に進んで行くことは無かっただろうと思うからです。今となってはただの偏見だったと思っていますが、ワークショップに参加する前の気持ちの私と同じような日本人がほとんどであると思うと、この状況は変えていかなくてはならないと思いました。私がそのような心の変化に至ったのは、1週間という短い期間の中での密度の濃い多くの経験があったからです。

 1日目。乗船してすぐ、船内会議室にて日中韓の「共通善」について話し合いました。「共通善」という単語を、意識して考えたことのなかった私は、そこでとても迷いました。こんなにも今関係が悪化してしまっている国同士で、共通善など考えられるのだろうか、という思いがありました。具体的な案が出ないまま、その日はグループ内で「相互理解」という目標を設定し、参加するメンバーとの交流で初日が終了しました。

 2日目。青島に到着するまでの間に、船内にて中国語と韓国語講座が行われました。私は韓国語には少しなじみがあり、というのも時代物のドラマが好きで小さい頃によく見ていたからなのですが、短い講座でしたがとても楽しみながら学ぶ事が出来ました。中国語も、日本語と似ているところがたくさんあり、やはりアジアの一員として、共通しているところはたくさんあるのだなと実感しました。

 そして夕方に青島に到着しました。青島でのこれからの体験に胸を躍らせながら、その日はホテルで就寝しました。

 3日目。ホテルで朝食を済ませ、青島の市内を見学しました。青島ビール工場見学では、数えきれないほどのビールの種類に驚き、またあっというまに製造されていくなかで、製造に水からこだわっているということにも驚きました。未成年なので試飲はできませんでしたが、今度日本のビールと飲み比べてみたいです。その後、小魚山公園、八大関歴史別荘区を見学しました。ドイツの街並みのような景色が広がっていて、同じ中国でも、これほどまでに違った景色を楽しむことができるのだと思いました。また、茶芸体験では、中国のお茶というのは親しみが無く、どのような味なのか不思議に思っていましたが、飲んでみると日本のお茶と似ていて、ここでも共通しているところがあるなと感じました。

 そして、この日もっとも印象に残ったのが、中国海洋大学の学生との交流です。ある中国人の学生の方と1対1でお話し、質問などもさせてもらいましたが、私が思っていた学生像とは全く異なっていて、直接お話しすることの重要性をとても感じました。今まで一方的に私が持っていたイメージはすぐに無くなり、気付けばお互いの国について、笑いも交えながら、盛り上がって話していました。そこで思ったのは、違う国に住む私たちが、お互いを認識するのに使っているツールはメディアだけであり、本当の人柄は、直接会うことでしか分からないということです。実際、話していてとても楽しかったし、皆やさしく接してくれました。この体験は、自分のなかでとても貴重になりました。

 4日目は、主に企業見学でした。UNIQLOのジーンズ生産工場の見学では、たくさんの中国人の方がせわしなく働いていて、それでも賃金は安く、大変さを痛感しました。しかし、どの人も皆一生懸命に働いて頑張っていました。工場の方に聞くと、出来高で賃金を決めているそうで、効率が良い人ほど賃金が高くなるということでした。日本のアルバイトでも、これを取り入れたら良いのでは、と少し考えたりもしました(国によって事情があるので一概に良いとは言えませんが)。ためになるお話をたくさん聞けて、良い経験になりました。

 5日目は韓国への移動日。移動日を終えて6日目は、ルノーサムスン自動車の見学から始まりました。日本の日産と技術提供をし合っていると聞き、日本の重要産業である自動車産業でも、韓国と深いかかわりがあるのだと気付きました。製造過程の最初の方は、人の手がほとんど加わっておらず、機械だけで行われていて技術の高さを実感しました。また受注生産方式で、発注されたものから順番に製造するということには驚きました。作ったものが必ず売れるということは、それだけ丁寧に生産する必要があるからです。それから、中国人の学生に続いて、韓国人の学生との交流会が行われました。テーマは、「東アジアの相互理解」について。東義大学の先生が、講義をして下さいました。いろいろ考えることはありましたが、やはり学生間であれ、国家間であれ、話し合いの場をもったり、もっと交流していくことが大事なのではないかと思いました。学生のみなさんはやはり優しく、私たちの質問にもみな快く答えてくれました。私は素直に、そんな学生さんたちと短い間でしたが交流できたことを嬉しく思いました。また、学生交流のなかで、新しく友達もできました。きっと私にとって、一生忘れられない思い出になるでしょう。

 7日目。早くも最終日が訪れてしまいました。まず、釜山博物館を見学しました。それまでの文化視察などでも感じていましたが、やはり日本との関わりをとても重視していて、どこを訪れても、Japanという文字をたくさん見かけました。博物館の職員の方に、歴史問題についてのお話を聞かせていただきましたが、歴史の難しいところは、今の時代に生きる私たちでは、そういった話を聞いても現実的に考える事が出来ないという点です。特に戦後の日本に生きるわたしたちは、戦争というものを全く知らず、平和に暮らして生きてきているので、それが私たちの世代がそういった重要な問題に対して無関心でいる理由ではないかと思いました。もちろん、誰もが無関心であるというわけではありませんが、日本人の、特に若い世代はこの問題をもっと重要視しなければならないと思いました。

 それから、韓国の茶礼体験をしました。体験をさせてもらって思ったことは、中国の時よりも、より日本と似たスタイルであるということでした。というのも、最初の礼から、片づけに至るまで、1つ1つの作法が日本らしいと感じました。しかし、中国・韓国で茶礼体験をさせてもらったにも関わらず、私は恥ずかしいことに日本の茶礼をほとんど知らないということに気付きました。伝統的な日本の茶礼を学び、この3国間で茶礼がどのように関わってきたのか、調べてみたいと強く思いました。また機会があればそういったことにも挑戦してみようと思います。

 そして、長いようであっという間だった1週間のワークショップが終了しました。最後に船内で行った共通善についての発表で、私たちのグループが特に重要視したのは「発信」というキーワードでした。これから、自らがこの体験で感じたこと、分かったことを、より多くの人たちに発信していきたいなと思います。そして、また機会があれば、その国の学生さんたちと、直接お話しして意見を交換しあいたいです。1週間という期間のなかで、たくさんの貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。

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